瀬戸川・里の樂校 校長 山田辰美  (瀬戸川流域自然と文化フォーラム)

 「瀬戸川・里の樂校」で私がねらいとして考えたことは、地球上に存在するたくさんの命のつながり、そして人は動植物の命を頂かないと生きていけない動物であることを子ども達に理解してもらうことでした。
それを伝えるために、瀬戸川が育んだ「自然、人、文化」が残る稲葉地区をフィールドとし、昨年夏に3日間の瀬戸川里の樂校を展開しました。
1日目は、昔の子ども達の遊びを里をフィールドとして行い、仲間と共に里を縦横無尽に走り回り、更に、山に登り、流域全体を高いところから見ることもしました。食事に関しては、畑から自分の手で野菜を収穫し、鶏をしめてお肉にすることから始めて、たくさん生き物から命を頂くということを実感してもらいました。
2日目は里を育んだ、瀬戸川の中流域、上流域を探検しました。夜には昔からこの地域に伝わる「あげんだい」と呼ばれる迎え火の儀式を通じて川の文化を体験し、川と人のつながりについて感じてもらいました。
最終日にはとうもろこし狩り、そば打ちを通じて、川が育んだ美味しいめぐみを頂きました。
3日間川と里の文化に関わる様々なプログラムを行いました。もりだくさんの活動でとても疲れたと思いますが、期間中、子ども達は流域の自然と文化にとても興味を示し「眉を吊り上げた表情」で熱心な取り組みを見せました。
子どもは本当に集中し興味を示すと「眉を吊り上げた表情」を浮かべます。
私はそんな子どもの表情におおきな可能性を感じます。好奇心と意欲がむき出しの子どもの表情を今後も見つづけていきたいと思います。
昨年の瀬戸川・里の樂校で改めて確信を得たのは、子どもの心身を逞しく育むものは地域の教育力と自然の教育力であるということでした。今年もふるさとの自然と文化の持つ教育により「瀬戸川・里の樂校」に参加した子ども達に「眉が上がりっぱなしの経験」をしてもらいたいと考えています。


瀬戸川・里の樂校 教頭 橋本純 (「空耳」子ども会)

「またやるの?」「来年もやってね。」「やらなきゃだめだよ。」と子どもたちの声。「どうしようかな。疲れきっちゃったな。また元気になったら考えようかな…。」などと考えているうちに、今年もやることになりました。
昨年の「里の楽校」は、「いろいろな、たくさんの人の協力があったからこそでき」、「おなかだけじゃなくて、心もいっぱいになり」、豊かな体験と里の魅力を思う存分味わって」、「盛りだくさんの内容を2泊3日でやってしまった驚くべき」、「とんでもない」「すてきな」キャンプでした。さらに、「ここで体験したことを、自分の住んでいるところでも友達を集めて工夫しつづけてゆくきっかけになり」、「親の要求で、あちらこちらの地域にこんなのができたらよいなと思えるような」キャンプでした。
子ども達は手応えのある活動をしたいと思っています。若者達は自分の出番を待ち望んでいます。大人は誇りにする知恵や力や技、そして文化を子どもや若者達に伝えたいと思っています。子ども達と、若者達たちと、おとなたちで、本当に豊な時間と空間と仲間を作り上げたのでした。
「めんどくさいな。たのしいな。」というコマーシャルが私は好きでした。快適で便利で楽は横においておいて、5感をフルに使って、センス・オブ・ワンダーをもって、夢中になって、工夫して…そんななかに本当の豊さがあるように思います。遊び心を私たちおとなたちが持っているかどうかが問われているのだと思います。
そのためには、若者を巻き込んで、地域に子どもを育てる親の共同を作り上げる必要があります。この「里の樂校」が、年1回のイベントにとどまらず、地域に根ざした日常的な活動に広がるきっかけになればと思います。


瀬戸川・里の樂校 教務主任 大塚克明 (がんまめファミリー倶楽部)

 瀬戸川里の樂校が今年も始まろうとしている。否、もうはじまっているのです。昨年、はじめての試みに戸惑い、大変な思いをしたにもかかわらず、なぜか今年もやるという方向に話しが進んでいく。そこには、やはり仕事とは違った何か別の魅力を感じるところがあるのだろう。この地域で暮らしている自分たちがこれから成長して行く子ども達に「何かを残そう。何かを伝えよう。」という意識をかきたててくれる部分がある。
 里に暮らし、農業をしながら、後ずさりすることなく、この地域のありのままを外に向け発信するにふさわしいイベントにしたいものである。瀬戸川に暮らす幾つかのグループが協力し、それぞれの持分を十分に活かし、背伸びをすることなく、ありのままの空間と流れてゆく時間の中に学校では教えてくれない事や、家庭で経験できないことを身につけてくれればいい。
 私たちの地域は,決して夏休みのキャンプの地としてふさわしい地ではありません。
 しかしそこに暮らしている人が元気に動き、それに関わる人が活気付く事によりその地域は活きてくるのでしょう。
 日本環境倶楽部のもとに集まった動植物そして自然環境に詳しい先生、勉強より子ども達が忘れかけている元気を大切にいしている先生、我々農業を営む仲間、そして子ども大好きな学生さんたちの力が更に今年の里の樂校を面白く魅力ある物にするであろう。
 自然界に産まれる物は正直です。雨や風を受け、傷を負いながら成長して行きます。型にはまった規格の外側にも元気な子ども達がいっぱいいて良いのです。今年はゆったりと3泊4日のスケジュールです。
 瀬戸川とともに生きてきたわたし達の里から、参加する子ども達一人一人が、それぞれの持ち味を発見できたら最高です。

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